フライトジャケットにルーツを持つマッコイやバズは言うに及ばず、エヴィスやドゥニームなどもアメリカンカジュアルの定番として、ミリタリーテイストのアイテムをリリースしていた。だがフルカウントがミリタリーテイストのアイテムをリリースしたのは比較的最近の2000-2001年のA/Wラインからだ。フルカウントは自身が発行するフリーペーパー『SEW』でその理由を『戦争というダークな意味での背景を考えた際に、ミリタリーウェアを簡単に”かっこいい”と言ってしまっていいものかフルカウント:『SEW』;vol.21.2000.9.P4』と語っている。

そう考えたフルカウントはワークウェアであるジーンズをファッションへと昇華させたように、ミリタリーウェアの機能性に着目し、フルカウントのフィルターを通すことでカジュアルなアイテムへとリプロダクトした。その為、年代やモデルを特定していない。

真性のマニアには物足りないだろうが、「ちょいワーク、ちょいミリタリー」が好きなヘタレのMSには本気のミリタリーは着こなすのが難しい。その点、ミリタリーアイテムをデザインのモチーフとしながらも、ヒトヒネリを加えたフルカウントのアイテムはMS的にはとても心地いい。セイジグリーンもあったが、リブのブラウンと相まってこのベージュはとてもキレイにまとまっていると思う。何より、ライニングにボアを貼られたジャケットは無敵の暖かさだ。

折しも季節は初冬を迎えた師走である。例年ならとっくにジーンズは二枚穿き、アウターを引っ張り出すのがMSの常だ。ところが今年は暖冬で11月の下旬になってもまだカバーオールにロンTでウロウロできる暖かさ、12月になっても残念ながら未だに出番は皆無である。

早く来い来い、寒波よ来い。来ないと目玉をほじくるぞ。でもホントに来たら嫌がるんだよなぁ。
FULLCOUNT  HALF BOA Jacket
HALF BOA Jacket
『ジーンズとミリタリー・ウエアの共通項。それは片や労働着、片や兵士とそれぞれのフィールドこそ違えど、同じ時代背景において、当時の最新技術を駆使して機能的な服作りをしたということだフルカウント:『SEW』;vol.21.2000.9.P4

寒いのが大嫌いなMSはとにかく暖かいアウターが欲しくてしょうがない。ところが、イザ探してみると、カタチも機能も気に入るモノはなかなか見当たらなかったりもする。
MS手持ちのアウターではフルカウントのダッフルコートのシルエットはお気に入りだが、寒がりMSはもっと暖かいモノが欲しい。暖かいと言えばマッコイのN-1が素晴らしく暖かいが、バリバリのミリタリーアイテムは街着にしにくい時もある。そんなMSのニーズをドンズバで満たしてくれたアイテムがY氏やO氏と共に出撃した時に購入した、このHALF BOA JACKETである。

ポケットスレーキには暖かさ&肌触り
の良さでフリースを採用。買う時は気
にしなかったが、寒い夜に何気なく手
を突っ込んだ時に…「感動した!!」

ハードすぎないキレイな染め。アウタ
ーシェルの素材はお得意のジンバブ
エコットン。ボアは毛足が長く、冷えや
すい頚周りはポケット同様、フリース
を配する。底冷えの京都の冬も安心だ。

オフセットされたジッパーがデザイン
上の特徴だ。またzipperがYKKでは
なく、TALONと言うのがマニア心をく
すぐる仕様になっている。